今回から数回に分けて「筋トレとサプリメント」についてお話したいと思います。
筋肉がつくメカニズムを説明したとき、筋トレを行うだけでは筋肉を増やすことはできず、十分な休養と筋肉を増やす材料となる栄養が必要です。
しかし、実際のところ、その栄養をすべて食事で摂るのは困難です。
たとえば、筋肉を増やすために必要なビタミンCをレモンだけで摂取するには1日で1kg近くのレモンを食べなければならず、ほかにも筋肉にとって重要なタンパク質やアミノ酸など、すべてを食事から摂ろうと思ったら、膨大な量のメニューを食べなければなりません。
そこで、食事だけでは不足しがちな栄養素を補ってくれるものが、サプリメントです。
サプリメントとは、直訳すると「補うもの」という意味ですが、日本では「栄養補助食品」の総称として使われています。
人によっては、サプリメントは病気を治してくれる薬と勘違いをしていることもあるかもしれませんが、あくまでも栄養補助食品。
食事で不足しがちな栄養素を補ってくれるものですので、医薬品とはまったく異なります。
今、コンビニやスーパーなどに行くと、さまざまなサプリメントが陳列されていますが、それらは大きく分けて三つに分類することができます。
一つめは健康な体をつくるための土台となる「ベースサプリメント」。
これは、体に必要なビタミンやミネラル、タンパク質、食物繊維などを補うためのサプリメントです。
二つめは、健康維持のために必要な「ヘルスサプリメント」。
乳酸菌などがそれにあたり、体の調節機能をサポートしたり、免疫力を高めたりするものがあります。
そして三つめが、スポーツやダイエット、美容などの目的でプラスアルファの効果が期待できる「オプショナルサプリメント」。
カフェインやクレアチンなど、より詳細な目的のために必要な栄養素、体の不調を改善させるための栄養素が「オプショナルサプリメント」にあたります。
この三つの基本的な考え方は、まず、すべての人に必要なのが「ベースサプリメント」で、それで健康な体の土台をつくり、「ヘルスサプリメント」で足りない部分を補強する。
そして、その時々の体調や目的によって「オプショナルサプリメント」を使ってプラスアルファの効果を狙うというイメージです。